認知トレーニングも行っています。
2020/11/28
発達支援ルームみんなの木の学習担当の職員です。
みんなの木では、学校から持って帰ってきた宿題+施設の課題を出しています。個別で内容は異なりますが、算数や国語以外にも、認知トレーニングを導入しています。基礎学力の土台となる部分を支える役割があり、長い間使用してきた教材ですが、最近、続けてきたことで見えてきた子どもの成長がありました。
先日の漢字検定を受検する際に、過去問を練習している中で最後まで集中力が持たずに問題が解き切れない子がいました。そこで、認知トレーニングを使うことにより、本番までにより集中力が高められないか試してみました。
用いた教材はたくさんの点を数えるトレーニングです。点を3個ずつ囲った後、
新たに点を一つ一つ数えてしまっていたため、時間がかかり、途中で数を忘れてしまうということがありました。
このお子さんはかけ算を覚えている真っ最中です。毎回一生懸命音読の宿題をして掛け算の九九はかなり頭に入っているようですが、宿題の文章題の掛け算は、
たとえば「5人がけのいすが6きゃくあります。何人座れますか?」
という問いの立式が上手くできずに苦しんでいました。どうも、5✕6の答えが30とはわかっていても、掛け算の示す意味がまだ上手くわからずにいたようです。
そこで、こぐとれの「かぞえる」を使い、
「3つの点を囲った丸はいくつ?」と聞いた後、
「3つずつの点の塊だから、さんいちがさん、さんにがろく・・・」
と一緒に数えたところでピンと来たのか、「もうわかったし先生これ以上言わんといて」と言われてしまいました(笑)
まとまりで捉えることにより、スピードもぐんと上がりました。
漢字検定の練習前に、いつも集中力を高めるいい時間ができていました。
このように、学校でせっかく学んで来た知識が身の周りにたくさん溢れているはずなのに、なかなか応用できない例を見ることも少なくありません。みんなの木では、学校で習ったこと、はたまたもっと後から学ぶことも、日常生活の中でたくさん応用ができることを子どもたちと一緒に楽しく学んでいきたいと考えています。